「パンダが中国へ返還されるらしい。」
一本のニュースから始まった今回の旅は、当初思い描いていたものとは少し違う旅になった。

目的は上野動物園のパンダだった。だが、東京という巨大な街を歩き、スカイツリーから街を見渡し、テレビで見慣れた江の島を初めて訪れ、さらに古都・鎌倉で歴史と文化に触れているうちに、この旅は「パンダを見る旅」ではなく、「東京・湘南・鎌倉という、それぞれ異なる表情を持つ街を巡る旅」へと変わっていった。
大都会の活気、海辺の穏やかな風景、そして何百年もの歴史が今なお息づく古都。
三日間という短い旅の中にも、日本にはまだ知らない魅力が数多く残されていることを改めて実感した。

① 東京・江の島・鎌倉 Day1|旅は一本のニュースから

旅のきっかけは、上野動物園のパンダ返還のニュースだった。
相方の「行こうか。」という一言から急遽決まった東京行き。慌ただしく予定を調整し、学校から帰ってきた娘とともに夕方の新幹線へ飛び乗る。
東京駅では圧倒的な人の多さと複雑な路線に完全に飲み込まれ、改めて東京という街の大きさを実感した。それでもホテルの屋上から見えた青く輝くスカイツリーは、不安だった気持ちを静かに和らげ、初めて訪れる東京での夜を温かく迎えてくれた。
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② 東京・江の島・鎌倉 Day2|東京は何度でも驚かせる

朝はスカイツリーと新幹線を一緒に撮影できることで知られるホテルの屋上から始まった。
上野動物園では、返還前のパンダと出会い、なぜこれほど多くの人が魅了されるのかを自分なりに考える。自由気ままに歩き回りながら笹を頬張る姿には、人気者たる理由が確かにあった。
不忍池では娘がボートの船長となり、江戸から続く風景を眺めながら穏やかな時間を過ごす。
そして午後は、ようやく念願だった東京スカイツリーへ。長い待ち時間を経たからこそ、昼間の景色だけでなく、夕暮れから夜景へと移り変わる東京の表情を一度に見ることができた。眼下に広がる街並みはまるで箱庭のようで、夜になると無数の灯りが地上の星空となって輝いていた。
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③ 東京・江の島・鎌倉 Day3|時を越えて受け継がれるもの

最終日は湘南・江の島から始まる。
テレビの天気予報で何度も見てきた江の島は、実際に歩いてみると想像以上に起伏があり、海底の隆起によって生まれた地形や岩屋など、自然の力強さを感じさせる島だった。
江ノ電から少しずつ遠ざかる島影を見送りながら向かった鎌倉では、長谷寺や高徳院、そして鶴岡八幡宮を巡る。娘が初めて目にした鎌倉大仏の「デカぁ~」という一言は、今でも旅を思い返すたびに笑みがこぼれる。
何百年もの間、人々が手を合わせ続けてきた仏像は何も語らない。しかし、その静かな佇まいは、時代を超えて変わらぬ想いを今に伝えているようだった。
振り返れば、この旅はパンダを口実に始まった旅だったのかもしれない。
けれど、その口実があったからこそ、東京、江の島、鎌倉という、それぞれ異なる魅力を持つ街に出会うことができた。
現在(いま)が人生で一番若い。
だからこそ、また次の「まだ知らない日本」に会いに行こうと思う。
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